学園祭ライブ2017 出演者についての考察

今年度もTukuba Music Project主催で行われる筑波大学学園祭ライブ2017。その気になるラインナップは、今まさに旬なバンド2組となりました。

1組目は、東京のライブハウス界隈で、着々と支持を広げている“MONO NO AWARE”。フジロック出演をかけた歴史あるオーディション企画「Rookie A Go-Go」を経てそのステージに立ったのが去年7月、今年3月初のフルアルバム「人生、山おり谷おり」リリース、ASIAN KUNG-FU GENERATIONの後藤正文、米津玄師両氏などからの絶賛と、この1、2年で大きな飛躍を果たしました。

彼らの音楽の魅力は、どこかひねくれたところがありながらも耳馴染みの良いPOPなメロディー、豊富な語彙でユーモアたっぷりな美しい日本語を聴かせる歌詞、各パートの演奏力の高さ(個人的に跳ねるドラムが好きです!)などが挙げられますが、僕が最も注目するのは、様々なロック/ポップスを吸収し、彼らオリジナルのものとなってアウトプットされたバリエーションに富んだ曲調です。彼らの音楽からは随所に過去の様々な音楽における愛が溢れだしています。何か引っかかる、お気に入りのポイントがあったら、彼らを通じてさらに新しい音楽に出会えるチャンスかもしれません。影響を感じる縦(The Beatles、はっぴいえんど、Blur、Fishmans、ゆらゆら帝国、The Strokes、Phoenixなど)はもちろんのこと、現代で共闘する横(Tempalay、ドミコ、DYGLなど)も含めた多方面に広がる良い音楽に、誰かが出会えるきっかけとなるようなステージになればいいなと個人的に思っています。

 

なんと今年はもう1組“リーガルリリー”。リーガルリリーは、女の子2人のメンバーにベースのサポートを入れた3人編成で現在ライブを行っている大注目株です。彼女たちの人気の火付け役となったのはテレビ朝日系列の音楽番組「関ジャム 完全燃SHOW」の今年年始の放送でしょう。「聞き逃していません?売れっ子音楽プロデューサーが選ぶ 2016年ベスト10」という企画の中で、蔦谷好位置さん(YUKIの「JOY」を作曲したりしているすごい人です。)が1stミニアルバムのリード曲「リッケンバッカー」を絶賛し、放映後大反響を呼びました。

「リッケンバッカー」に代表されるようにVo/Gtのたかはしほのか氏を中心として生み出される詞曲の完成度が恐ろしく高いのがこのバンドの強みです。特に言葉の断片が飛んできて、グサグサと刺さるような感覚の歌詞と、それを増強させるメロディー、ボーカリゼーションは大注目ポイントで、オーディエンスの皆さんそれぞれが自分だけのパンチラインを見つけて帰ることができるようなライブをしてくれるのではないかと期待しています。

ちなみに「リッケンバッカー」の≪おんがくも人をころす~おんがくよ、人を生かせ≫といったフレーズが強烈で有名ですが、僕は同じく1stミニアルバム収録の「ぶらんこ」の≪あなたはなんで怒ったのかな。 わたしにうつるじぶんがこわい?≫というフレーズがマイベストです。トータルでも「ぶらんこ」がフェイバリットな1曲ですおすすめ。

一つ余談になりますが、ASIAN KUNG-FU GENERATIONのトリビュートアルバムで「ムスタング」の見事なカバーを披露していたり(彼女たちのワンマンライブのタイトルも「ムスタング」です。)、曲、編成、ビジュアルあらゆる面からチャットモンチーを想起せずにはいられなかったり(たかはしほのか氏のファルセットがチャットモンチー橋本絵莉子氏のそれとそっくりで、チャットモンチーが永遠のフェイバリットの僕は毎度毎度心がざわざわしています。)と、ゼロ年代邦楽ロックとの親和性は最後に触れておきたい(個人的)重要ポイントの1つです。一定数存在すると思われる、ゼロ年代邦楽ロックから逃れられない方々は特に足を運んでもらいたい。後悔はさせません。

 

ここまで“MONO NO AWARE”、“リーガルリリー”両バンドについてそれぞれ紹介してきましたが、とにかく今見ることに価値がある、きっと何年か先にはこのライブが貴重なものだったと振り返ることのできるマストなイベントとなるはずです。入場料無料、予約も不要です。学内の方も学外の方も11/5、14:55~は松見芝生特設ステージにぜひお越し下さい!

【開催要項】

日時 11/5(日)14:55~17:00

場所 筑波大学内松見芝生ステージ

出演者 リーガルリリー,MONO NO AWARE

入場無料、チケット不要

 

文:重澤遼